まずは「アフィリエイト」についてしっかり理解していきましょう。
アフィリエイトがどんなビジネスモデルなのか、アフィリエイトを始める上で持っておく心構えについても考えていきましょう。
*アフィリエイト歴10年以上のベテラン塾講師である矢野朋義(やの・ともよし)さんと、密本花桜(みつもと・かおう)さんにアフィリエイトの始め方について執筆いただいております。
コンテンツ
アフィリエイトの仕組み
アフィリエイトとは?
アフィリエイトは、企業の商品やサービスをあなたのブログやサイト(以下、「サイト」)で紹介して、それを見たお客さんが購入したりダウンロードしたりするなど、あらかじめ決められたアクションをしてくれたら報酬がもらえる「成果報酬型の紹介ビジネス」です。
在庫を持たないので金銭的にノーリスク、すぐに始められて、やめたい時にいつでもやめることができます。
会社勤めと違って収入に上限がなく、サラリーマンの年収分の金額を1ヶ月分のアフィリエイト報酬として稼ぐ人も少なくありません。取り組み方次第で報酬を大きく伸ばすことも可能です。
アフィリエイトの始め方
アフィリエイトを始めるためには、LINK-AなどのASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)に登録することが必要です。
自社商品の販売のためにアフィリエイトを活用したい「広告主」と、広告を紹介することで収入を得たい「アフィリエイター」の間を取り持ってくれるのが「ASP」です。
ASPが発行する広告タグをあなたのサイトに貼り付けることで、紹介したい商品のアフィリエイトができるようになります。
成果が発生した際の報酬も、広告主に代わってASPから支払われます。
広告を貼りつけるサイトを用意し、ASPとの提携が完了すれば、アフィリエイトを始めることができます。
アフィリエイターの役割
アフィリエイトをする人のことをアフィリエイターと呼びます。
アフィリエイターの役割は、サイト内で自分の言葉で商品を紹介し、広告主が用意した販売ページ(LP)に見込み客を送り込むことです。
あなた自身が商品を保有して販売するわけではなく、あくまでも、お客さんになりそうな人に商品を紹介し、販売ページに誘導するのが役割です。
あなたの紹介で商品が売れたら、その手数料として「報酬」がもらえます。アフィリエイターにできるのは、見込み客の紹介まで。
その先「成約するかどうか」は、販売ページを用意する広告主側の役割になります。
この基本的な部分を勘違いしてしまうと、いくら記事を書いてもまったく成約しないということになるので、注意が必要です。
広告を貼るだけでは稼げない成果報酬ビジネス
初心者だと勘違いしてしまいがちですが、ただ単にサイトに広告を貼るだけではほとんど稼げません。
商品が売れたり、会員登録してくれたり、資料請求してくれたり、広告によって成果の基準(成果地点)は異なります。
広告をクリックして購入などの成果に結びつくアクションをしてもらうために、記事内で上手に誘導する工夫が必要になります。
発生しても全て成果になるわけではない
成果が発生しても、すべてが承認されるとは限りません。
成果地点が「商品購入」の広告を例に見てみると、お客さんが商品の申し込みをしたもののキャンセルした場合などは、成果の基準を満たしていないため、成果が却下(否認)されることもあります。
このように、1件ずつ承認・却下を判断している広告を「手動承認」と呼びます。
逆に、決められたアクションが完了しさえすれば、成果が全て承認される広告もあります。
例えば、電子コミックの広告などです。
スマートフォンでコミックが購入されたり、サービスに会員登録されると、その場で成果が承認されます。
このような広告を「自動承認(全承認)」と呼びます。
アフィリエイトで95%の人が稼げない理由
アクセスやクリックで稼げるわけではない
ASPの広告を使ったアフィリエイトには「成果地点」が決められています。
サイトへのアクセス数や広告のクリック数がどんなに多くても、この成果地点をクリアできなければ報酬にはなりません。
Google AdSenseのようにクリックされたら報酬になる「クリック報酬型」の広告もありますが、Link-AなどのASPで取り扱っている広告のほとんどは「成果報酬型」の広告です。
何も考えずに広告だけをペタペタと並べて貼っておいても、そこから報酬を発生させることは難しいです。報酬を得るためには、商品の紹介とともに適切な誘導が必要です。
初報酬まで時間がかかる
アフィリエイトにはいろいろな種類がありますが、一般的なアフィリエイトでは、Googleなどの検索エンジンで検索してきた人がお客さんになります。
お客さんがパソコンやスマートフォンなどから検索した時の検索結果には、複数のサイトの情報が表示されています。
ここに、あなたのサイト記事のタイトルや説明文が上位に表示されていれば、サイトにアクセスしてもらえる可能性が高くなります。
検索エンジンで上位表示させるための対策をすることをSEO(Search Engine Optimization)対策と呼びます。
現在はYahoo JapanもGoogleの検索エンジンを採用しているので、事実上、Googleでの上位表示対策を行う必要性があります。
Googleで上位表示しないとアクセスは来ません。
そして、このGoogleでの上位表示には一定の時間がかかるので、結果的に初報酬が発生するまでには多少の時間がかかります。
そういった仕組みを理解していないと、始めてわずか1ヶ月程度で「稼げない」と早合点して、アフィリエイトをやめてしまう人もいます。
アフィリエイトの成功曲線を理解していない
アフィリエイトでは、広告を貼った記事を作ればすぐにたくさん稼げると思ってしまう人もいるようですが、始めた翌月にいきなり100万円稼げる、というものではありません。
記事が上位表示されてアクセスがくるようになるまでには時間がかかりますし、成約率の高い記事を書けるようになるまでにはたくさん記事を作成する数稽古も必要になります。
アフィリエイトには「成功曲線」と呼ばれるものがあり、時間の経過とともに記事数が増え、上位表示するようになり、初報酬を得てしばらくすると、急激に報酬があがるようになっていきます。
「あと少しで報酬が爆発する」というタイミングまで来ているのに、待ちきれずやめていく人も多いです。
いきなり大きな金額を目指すのではなく、まずは初報酬、次は月1万円、その次は月3万円、というように目標金額を徐々に上げていき、それを着実にクリアしていくと挫折しにくくなります。
無理のない目標を設定していきましょう。
元手がかかっていないから簡単に辞められる
アフィリエイトの最大の特長は、元手0円のノーリスクで始められることです。
サイト作成に無料ブログや無料サーバーを使えば、完全に無料で始めることができます。
また、独自ドメインと有料サーバーを使ってWordPressを運営するにしても、年間数千円という低コストで始められるのも魅力です。
しかし、元手がかからないことで「元を取るまでやめられない」ということもなく、逆にやめやすい状況を作っています。
アフィリエイトは会社員のように時間給や月給で報酬をもらうわけではありませんので、成果が承認されるまでは報酬0円です。そこで簡単にやめてしまうのはもったいない話です。
複数サイトを運営して稼ぐ
サイトの順位や報酬は常に変動している
サイトを使ったアフィリエイトでは、基本的にはGoogleやYahoo!Japanといった検索エンジンを相手にします。
検索エンジンの検索結果は常に一定ではなく、ユーザーが望む最良の結果を出そうと、順位の変動が定期的に行われています。
そのため、仮に検索で狙ったキーワードで1位になったとしても、明日同じ結果になるという保証はありません。
今月は100万円稼げたけど、来月はサイト順位の変動があって0円になってしまったというのは、笑い話でもなく、アフィリエイターの間ではよくある話なのです。
1つのサイトで100万稼ぐより、1万稼ぐサイトが100個の方が簡単
稼ぐためのアフィリエイトサイトはいくつも作っておきましょう。
アフィリエイトサイトは1つしか運営してはいけないと思いこんでいる人がいらっしゃいますが、そんなことはありません。
最初に作ったサイトがいきなり大当たりしてたくさん稼げるということは稀なので、上手な記事を書けるようになるまで、数稽古は必要です。
最初に選んだサイトのテーマやターゲットが悪くて稼げない場合もあります。
まったくの初心者の状態から始めて、たった1個のサイトで100万円稼ぐことは非常に難しいですが、1万円稼ぐサイトを作ることはそれほど難しくありません。
記事を書き慣れていくことで精度が上がっていくと成約率も比例して上がってきます。
2個目のサイト、3個目のサイトと、どんどん良いサイトが作れるようになっていきます。
同じ100万円を目指すのでも、1個のサイトで100万円よりも、数万円稼ぐ小さなサイトを10個、20個、あるいは1万円稼ぐサイトを100個作って100万円を目指す方が、ずっと簡単です。
また、複数サイトを運営するメリットは、検索エンジンの変動に対するリスクヘッジができる点です。
例えばサイトを10個運営している中で、1つ、2つ、順位が落ちても、残り8個が上位に残っていれば何とかなります。
残り8個のサイトで稼いでいる間に、順位が落ちていたサイトが復活してくることもあります。